「なごみーず」ですっかりなごみ~な一夜
平均年齢は50代半ばといったところか。今夜の東松山市民文化センターの「アコースティック・ナイト in HIGASHIMATUYAMA」の客席は満員御礼状態、1200名の中年男女でいっぱいであった。 自分も発売開始から、ずいぶん後になってチケットを購入したのだが、寂しいながら一人だったからなんとか前から22列の中央付近の席を確保できたようなもので、二人分の空席はかなり後方にしか、それもわずかしかなかった。
それにしても、この会場もずいぶんと久しぶりだ。結婚する前のカミさんと櫻井将喜指揮東京交響楽団のコンサート、確か、ワーグナーのニュルンベルクのマイスタージンガー前奏曲とドボルザークの「新世界から」を聴きに来た(あと、一曲あったような気がするが忘れた・・・)以来だから21年ぶりくらいになる。 まだ東松山市に移管されていない頃、埼玉県東松山会館のときである。 これくらい年齢層が偏っているコンサートというのも初めてかな。きっと「懐かしのメロディー」の公開録画なんてこんなんだろうな。
「なごみーず」とはボーカル(元ガロの大野真澄)、太田裕美、正やん(元かぐや姫、風の伊勢正三)の三人のユニット名で太田裕美の命名らしい。彼らが一世を風靡していた30年前には、およそ思いもつかなかったであろう、この3人組がもう3年も全国をツアーしているという。なぜ、この3人が一緒なのか?(全然、音楽の方向性とか違うだろうに・・・)を確かめたくて、というか気になって、いそいそと出かけてみました。
というのは、半分冗談。ボーカルの在籍したガロ。なにを隠そう、僕が中学1年のときに初めて自分の小遣いで買ったLPレコードが彼らのデビューアルバム「GARO」だった。まだ、「学生街の喫茶店」の前で、当時、一緒に住んでいた叔父の持っていたニール・ヤングやCSN&Yのアルバムを聴いていた僕には、CSN&Yのコピーをレパートリーとしていたガロは、すんなりと入り込めるグループだったのだ。シングルデビュー曲の「たんぽぽ」は今聴いても、当時のドキドキを蘇らせてくれる。ハーモニーの美しさ、コード進行の複雑さ、そして、ギターのフレットを移動するときの「キュキュッ」という指の音がリアルに録音されていて、何もかもが新鮮だった。
2年ほど前になるだろうか。ガロ解散後、ソロとなったボーカルさんのバックバンドをやっていたのが、ガロと同じくCSN&Yのコピーバンドであったアルフィーであったが、坂崎幸之助のラジオ番組にボーカルが出演したときに、僕が出したメールが紹介されたことがある。内容は前述のようにガロのデビュー当時の思い出だった。「こういうお便りをいただくと嬉しいですね~。ありがとう」とボーカルさんが言ってくれたのである。まあ、今夜はそのお礼がわりかな。
太田裕美は、どちらかというと、僕はファンではなかったのだが、ひとつ思い出がある。僕の高校時代の同級生だったM(故人。以前このブログにも記したが、高校時代の僕をジャズと煙草に引き込んだ御仁)が埼玉の「陸の孤島」春日部市の武里団地に住んでいたのだが、「近所に太田裕美の実家の寿司屋があるから食べに行かないか?」ということで、学校帰りに学生服姿の野郎ばかり5人仲間で、寿司を食べに行ったことがある。もちろん、実家、というだけで、彼女が住んでいた訳ではないのだが・・・。この仲間たちとは、この前にも、当時の浦和市にあった五十嵐じゅん(当時の芸名、後、映画「阿寒に果つ」の主役の際に五十嵐淳子と改名。現、中村雅俊夫人)の実家の書店に出かけたことがあった。
正やんは、といえば、高校時代にクラスメイトと休み時間の度に教室でギターを弾きながらハモっていた曲と言えば、「22歳の別れ」や「ささやかなこの人生」であったりということであった。もう「かぐや姫」解散後で、元猫の大久保一久と「風」を組んでいた頃である。神田川は確かに名曲だが、僕は生理的に南こうせつを受け付けない。コミックバンドであった初代かぐや姫の頃の南高節だと許せてしまうのだが・・・。なぜかわからないのだが、しょうがない。なんといっても、正やんと言えばその卓越したギターテクニックと、曲作りの才能だ。
【Set List】
※とりあえず、思い出した範囲です。もしかしたら、漏れや間違いがあるかも知れません。
なごみーず
1.地球はメリーゴーランド(ボーカル)
2.海岸通り(正やん)
3.さらばシベリア鉄道(太田裕美)
大野真澄
4.あなただけを(ガロ解散後、あおい輝彦に提供した曲)
5.ビートルズはもう聴かない(ガロ時代の渋い曲ですね)
6.明治製菓チェルシーのCMソング(そういえば、歌ってましたね~)
7.ワンパイントのラム酒に乾杯(これって、しみじみいい曲ですね~。)
太田裕美
8.雨だれ(デビュー曲です。確か、彼女は、当初はナベプロからキャンディーズとしてデビューする筈だったんですよね~。もし、予定通りだったら、「ラン、ヒロ、ミキ」だったんですねえ・・・)
9.赤いハイヒール
10.星屑
11.君と歩いた青春(作詞・作曲者である正やんとコラボです)
伊勢正三
12.雨の物語
13.あいつ
14.?(忘れました・・・・確か、「あ」で始まった曲名だったような・・・)
なごみーず
15.九月の雨(オリジナルよりもこのアレンジの方がいいですね・・・)
16.空に星があるように(荒木一郎の歌ですね)
17.なごり雪(かなり歌い方が変わっていました)
18.22歳の別れ
19.木綿のハンカチーフ
アンコール
20.学生街の喫茶店
21.ささやかなこの人生
22.ママはフォークシンガーだった
全ステージを通じて、センチメンタルシティ・ロマンスの細井豊がキーボードで出ずっぱりだった。この人の表情を見ていると、安心しちゃうんだよね~。なぜか・・・
感想:
1.三人ともNCがイマイチ弾まないのに、時間が長く、正直だらけた。みんなボケばかりで、つっこみがいないんだよね。
2.休憩時間なしで、疲れた。
3.正やんのギターテクはいつ聴いても最高だ! だが、声が出なくなったなあ・・・
4.ボーカルはやはりボーカルだなあ。この声・・・うらやましい。何歳だっけ?
5.永遠のカマトトぶりっこの太田裕美、相変わらず、甘ったるい声をだしてくれるが、むしろ若いときよりも歌は数段上手くなっているみたいだ。
6.何と言っても、満員の客席の落ち着きっぷりは、やっぱりみんな年取ったねえ・・・
まあ、ステージの上も客席も、同じ時代を生きてきた、という連帯感があるから、いい雰囲気だったですね。同窓会の余興の歌なんて上手・下手を言っちゃいけないけれども、今夜の同窓会は大したレベルのものでしたよ。僕はなんか嬉しさで一杯だったけど、隣のおじさんは太田裕美が出てくる度にオペラグラスで見ちゃ、涙ぐんでいたし・・・。かぐや姫は昨年、つま恋で復活したが、メンバーだったトミー(日高富明)亡き今、ガロの完全復活はありえなくなってしまったし、マーク(堀内護)はその後、どこへ雲隠れしてしまったのか? できれば、ボーカルと出会う前にこの二人がグループを組んでいた、ミルクの松崎しげると新生ガロを結成してみるというのも面白いかも?
家に帰る途中、当然、ギターが弾きたくなるだろうから、ということで、ウイスキーを買った。ギターにはウイスキーである。今晩は多分眠れそうにない?


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