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産毛といううぶなヤツ

1959年1月10日は何曜日だったのだろうか?

午後9時40分 小雪がちらついていたそうだ。

身長 50.5cm  体重 3,075グラム

胸囲 31cm  頭囲 32cm(あの頃から頭でっかちなのか・・・)

出血も少なく、自然分娩だったらしい。

 25年前に母親が亡くなり、その一年後、結婚をして、母親が見ること無かった新築した家に、母親に紹介できなかった妻と住み始めた。その後、敷地内にあった母親と暮らしていた古い家の雨漏りがひどくなったため、取り壊した際、押し入れの隅から、僕や弟の幼稚園、小中学校時代の作文や、絵などと共に母子手帳が見つかったのだった。

 「そんなもん、取っておいてもゴミになるだけだ、くだらねえ!」Imgp5145_3

 家族愛という言葉にはまったく縁のない父親が、吐き捨てるように言って、裏の畑で火をつけて燃やそうとしたところを、妻が機転をきかせて危機一髪で救出してくれ、今は僕の手元にある。臍の緒の入った桐箱も含めて、アルバム以外の思い出の品はほとんど灰になってしまったが、母子手帳の中から、ちり紙に包まれた産毛が見つかった時は嬉しかったものだ。あと、何かの紙くずかと思って開いたら、僕が小学館の月刊誌「小学三年生」に投稿した「いなかっぺ大将」の似顔絵が掲載された同誌のスクラップだったのは涙ものだった。自分ですら忘れていたのに・・・・

 この産毛というやつ、今よりも黒々として毛並みの良いのが、ちょっと複雑な気分になる。

今日、52回目の誕生日。雪が降り出しそうに寒い日だった。

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